カナリーワーフのディールメーカー

LondonのCanary WharfでのM&Aの仕事、英語、観光等についてつれづれと

魅惑の国ポルトガル縦断5日間一人旅 ーその2ー ~ブラガ、コインブラ~

ポルトガル旅行2日目は、まずブラガから聖地ボンジェズス(Bom Jesus do Monte)へ。早起きして窓を開けると虹が出ていた。

ポルトガルには「リスボンで遊び、コインブラに学び、ポルトで働き、ブラガで祈る」という言葉があるようにブラガは信仰の街として知られている。街の中には無数の教会、聖堂がある中で、中でも特に圧巻なのはやはりボンジェズス。

ボンジェズス

ブラガ駅前のバス停で2番のバスに乗って東に約20分ほど行くと、山腹に幾何学模様の建物が姿を現す。ボンジェズスを見るためにわざわざブラガに泊まったが、生憎ボンジェズスにつくころには、空は雨模様。

バスの時刻表(2018年4月末現在)

ボンジェズスはポルトガル語で「良いイエス」という意味で、初めて文献に登場のは14世紀だが、現在の形になったのは17世紀以降ブラガ大司教の指令によるものとのこと。教会のある丘に上るにはイベリア半島で最古の一つと言われているケーブルカー(有料)を使うか、または歩くことになる。

まずは、舗装されたジグザグした道を上る。折り返し地点には小屋(?)があり、覗き込むとイエスの受難の場面が色鮮やかな彫刻で表されている。


しばらく歩くと、開けたところに出て、有名な幾何学模様の階段が全貌を現す。雨と霧も相まって仙境の如き姿はそれはそれで絶景であり信仰心を掻き立てる。さぁここからは階段を一段ずつ登っていく。昔の人は一段とまた一段と信仰心を高めて登っていったのだろうかと勝手に想像しながら。


まずは五感の噴水。階段のを上るごとに、踊り場にそれぞれ「視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚」をモチーフにした噴水が巡礼者を迎える。
まずは視覚。目から水が噴き出ている。

次に聴覚。耳から水。

さらに嗅覚。すごい鼻水。

そして味覚。今度は口から。

最後に触覚。なぜ壺なのか。

それから三美徳の噴水が巡礼者を迎える。三徳とはFaith, Hope and Charity(信仰、希望、博愛)。

頂上は鮮やかな花が咲き乱れ、振り返れば眼下に街を一望する眺めと下から見たモノトーンな幾何学模様とは別の一面を見ることができる。裏には洞窟らしきものがある。






下りはケーブルカーにしようと思っていたが、青空がところどころ見え始めたので、青空を背景に撮影できる瞬間を逃すまいと徒歩で下るも結局青空は現れず、バスで駅に戻る。


想定より早めに駅に戻ったので以下のお店でランチへ向かうが、途中から晴れてくる。O Jacoという駅から徒歩5分程度のい店で、ポルトガル料理の定番バカリャウを頂く。タラの旨味がソースと絡まって美味しい。
www.tripadvisor.jp

腹ごしらえした後は、駅に戻りコインブラに電車で移動。

コインブラ

学府コインブラ(Coimbra)はポルトガル第三の都市で、だいたい北のポルトと南のリスボンの中心くらいのところに位置している。その昔、リスボンが首都になる前には首都だったこともある。先ほどの言葉の通り、コインブラは中世からの長い歴史と伝統を誇るコインブラ大学がある町として、学びの町として知られている。

移動はコインブラBという駅で乗り換えて終点コインブラ駅へ。ここで問題発生。駅にロッカーがなく、ネットで調べた以下のお店ももう廃業したとのこと。まずはインフォメーションセンターに行って尋ねることに。

インフォメーションセンターは駅から徒歩5分ポタジェン広場(Portagem)のすぐ近くにある。5時に閉まってしまうようで、代わりに以下の場所を説明されるも日曜だからだろうか、目印と言われた看板は発見できず、住所の近くのお店の人にも質問するが見つからず。


UBERしようと思ってアプリを起動するも残念ながらコインブラではサービスがない。タクシーもなかなか通らなかったので、覚悟を決めてスーツケースを弾きながら丘の上にある世界遺産のコインブラ大学図書館に向かう。途中ツアーで来ていると思われる日本人の旅行客一行とすれ違うとき、この人なんでスーツケース引いてここまで来ているんだろうという視線が半端なかった。

コインブラ大学図書館には入場制限があり、チケット€12を購入する際何時から入場できるか言い渡される仕組みになっている。少しだけコインブラに立寄ってサクッと図書館だけ見るということを考えていると痛い目にあうので、余裕持って半日は時間を取っておくのが望ましい。


コインブラ大学はもともと13世紀に創立された最も歴史のある近代型の大学の一つ(ちなみに一番古いのはイタリアのボローニャ大学で創立は11世紀)リスボンにあった大学を移転したことを起源にもち、法学、神学、薬学、カノン法(教会法)の4科目が中世よりコインブラ大学の中心だったそう。ミュージアムもあるらしいが、お目当は図書館なのでパス。歴代の教授の肖像画が飾られた部屋もある。


ラテン廊下。ラテン語しか話してはならなかったと伝わっている。

コインブラ大学をコインブラに移転させたジョアン3世の像。

図書館の隣にある礼拝堂の巨大なパイプオルガン。装飾が緻密かつ豪華絢爛。

いよいよ図書館へ。図書館はどこぞの宮殿と見紛うばかりの豪華絢爛な装飾。係の方にもともと宮殿だったのかと聞いたところ、最初から図書館として作られ、19世紀までは普通に使われていたとのこと。当時は植民地帝国だったこともあり、ブラジルで採れた金をふんだんに使ったとのこと。学びの園にふさわしい雰囲気で、おしゃべりや携帯をいじろうという気持ちにはならないかもしれない。(なお、図書館内は撮影禁止なので、こっそり撮ったがすごさが10分の1も伝わらない。。。)


なお、今でも教員と学生は中の図書を借りることが可能らしい。ただ本はかなり年季が入っておりもはやページがくっついて開きもしないのではないかと心配になる。壊れても弁償のしようがないだろうし。

30分ほどの見学を終えて外に出るとまた虹が出ていた。本日2回目!

その後駅の近くのレストランへ。なんてことのない路地裏が異国情緒あふれていて好き。夕方になると、伝統的な音楽であるファドの調べが聞こえてきて夕焼けに沈む街の景色とともに郷愁というかせつないというか、ついつい物思いにふけってしまう。



ファドと女性が一体化したモニュメント。



夕食

ディナーは、A Cozinha da Mariaというお店を予約。
www.tripadvisor.jp

路地裏にひっそりとある、隠れ家ちっくなお店。雰囲気も良く、料理も美味しいので、カップルもお勧め。ちなみに支払いは現金のみ。


お目当ては羊の肉をワインで煮込んだ伝統料理、シンファナ。羊の肉のくさみはほとんどなく、私はラム大好き人間なのでもともと問題ないのだが、羊の肉が苦手な人でも行けるのではないかと思う。
https://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g189143-d3222311-Reviews-A_Cozinha_da_Maria-Coimbra_Coimbra_District_Central_Portugal.html

満腹になったところで旅の最終地点リスボンへ。さすがポルトガル、緯度が高いので8時ごろでもまだ夕焼け中。本日3度目の虹。こんな完全な虹は初めて見た。

散々にわか雨に濡れたものの、この虹を見たらまぁいいかと思えた。

リスボンへの移動はまた電車なのだが、途中で乗り換えが必要でもともと2時間の予定が、結局3時間以上かかってしまった。やはり電車の乗り換えは要注意。

次の日はリスボンから日帰りでEvoraへ。

To be continued

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